自律神経失調症の隠れた原因その③ 対策編
鍼灸ツボを使った自律神経の整え方,改善編
カナダのハンス セリエ博士(ストレス学説の最初の提唱者)がいうように、「副腎」を整えるのが自律神経失調の1つの対処法になります。副腎や腎臓は鍼灸では腎経絡が巡ります。その大事な鍼灸ツボ「照海」を使います。そして腎経絡の母である肺経絡の鍼灸ツボ「尺沢」も併用して効果を高めます。
「照海」の取り方、足首の内果 内くるぶし、の下1.5センチくらいにクリクリした陥凹の取ります。
「尺沢」の取り方、肘を曲げて手のひら側にできる線、これを3等分して親指側3分の1の圧痛のあるところに取ります。
鍼灸ツボの刺激の仕方
一番いいのは千年灸です。もし家の事情で煙が出るのが嫌なら、煙の少ないタイプの温灸も出ています、商品名「千年灸の奇跡」。これらのように艾を使った商品のほうが、他の電気刺激や温熱商品よりもずっと良い。
もしどうしても無理なら次善の策として押しながら動かしてください。「照海」なら拇指で押しながら足首を前後に10回くらい動かす。「尺沢」ならば他の手の示指、中指で押しながら肘を10回くらい曲げ伸ばしする。
大腰筋の活性化
大腰筋は腰椎から股関節に続く人体最大の筋肉、困ったことにほとんどの方が固まっています。この硬くなった大腰筋が腰痛の原因になるだけでなく、副腎の働きも落としています。この筋肉が動きやすくなると、腰痛のみならず自律神経やホルモンバランスの改善にもつながります。
緩めるにはストレッチだけでは不十分、伸ばしたり縮めたりを繰り返さないと緩んできません。まず、体全体を下に沈み込ませ右ひざを前に出します。そして両手で左お尻、の外側、股関節の後ろを押します。こうすると左鼠径部、股関節の前側と左足ふくらはぎが伸びてきます。このまま10数えます。この時、反り腰の方は腰を反らしすぎない事。痛めることがあります。腰はフラットに。
次に緩める前にそのままの姿勢で左股関節を左右に6回、回転させます。股関節の外旋、内旋筋の筋トレになります。
そして力を緩めたら大きく前後に6回、左足をブラブラします。
次にバックキックして後面の筋肉も動かします。テーブルの脚などを足の裏でける動きを10秒続ける。その後また前後に大きく左足をブラブラ。
次に股関節の外側と内側の筋肉を動かします。
壁やテーブルの脚を利用し左足首外側で外に10秒間押し続ける(写真は右足の場合)
次に左足首の内側を当て、内側に10秒間押し続ける。(写真は右足の場合)
終わったら今度は内外にブラブラ足を動かす。(写真は右足の場合)
これで左大腰筋、それに続く股関節の周囲を動かし、緩めたことになります。同じ運動を右足でも行ってください。
注意点として運動するときは必ず壁やテーブルを手で持って、転倒しないように十分気を付けてください。
呼吸器の活性化、大胸筋伸ばし
片手を壁にあて、体を反対方向に捻じります。これにより胸の前、大胸筋を伸ばします。
もう一方の手は鎖骨の下において、回転する側に引くと更に効果的。このまま10秒間キープ。この運動で鍼灸、肺経絡が活性化します。
終わったら手を壁から降ろし、左右に6回ブラブラ。この運動により肺が開いて活性化します。
反対側もやってください。
前胸部、小胸筋のストレッチ
両手を後ろへ回し手のひらにボーリングの玉を置いたイメージで下、遠方に伸ばします。
肩の前側が伸びて気持ち良いと思います、このまま10秒間キープ。
肩甲骨間、背中の筋トレ
まず、頭の上に手を合わせ、ここから両肘を後ろ、下側へ引きます。
肩甲骨の間を寄せるイメージ。一番凝りやすい背中が縮む感じ。
横から見たところ、背中が縮むと胸椎、という背中の骨のゆがみが取れやすい。
最後の仕上げ、副腎の刺激
そして最後に副腎そのものにもトントンたたいて、刺激を入れてください、背骨の胸椎下部、脇腹の最下端から腰の下部までトントンたたく、気持ちよいと思います。
なおこの運動は腰痛に大きな効果を発揮しますので、腰痛のある人は運動の前に腰の動きを覚えておいて、運動後比較してみてください。動きがよくなったり腰の筋肉が緩んだりしているはずです。