股関節と腰痛、神経痛
股関節は人体の要
人体の四肢関節の中で股関節は最大、最重要です。人が立ち歩き、走る時に股関節が支え働きます。よく、骨盤がズレる、と言いますがほとんどの場合、股関節の周囲の筋肉のアンバランスがあります。骨盤の関節だけを整えても、股関節周りの筋肉、靱帯を治さないと良くなりません。
なぜ股関節は傷みやすいのか?
股関節は人体の全体重を支え、負担が大きい割には関節の自由度が大きく、構造的に弱いのです。また、人の股関節の構造をみると4つ足歩行むきで、まだ立位歩行に適応しきっていないためです。
また、先天的股関節形成不全、大腿骨が骨盤にはまり込むソケットが浅い、人がおられます。女性の2-7%と言われています。構造的に股関節に負荷がかかりやすい。
もとプロ野球選手の長嶋一茂さんは長年股関節痛に苦しみ、最近手術を受けられました。彼も片方の股関節が浅く、そのせいで自由度が大きいので強くスイングでき、バッテングにはプラスだったのですが、結果的に股関節を痛めてしまったそうです。
股関節と腰痛、坐骨神経痛
股関節は23もの筋肉が関与しています。そのどれかがバランスを失うと腰椎、骨盤が傾いたり、神経を圧迫したりして腰痛、坐骨神経痛、椎間板ヘルニアになったりすると、言われています。それに加え、股関節の周囲は強力な靱帯で保護されているのですが、長年の酷使でよく損傷します。靱帯は一度損傷すると、成人以降は回復しない、と言われているので、周囲の筋肉で補っていくしかありません。
股関節と鍼灸ツボ、セルフケア
股関節は鍼灸経絡のうち、内面は腎経絡、肝経絡、脾経絡が巡り、外を胆経絡、後ろを膀胱経絡が巡ります。前面は胃経絡が巡ります。内面の陰経絡のうち1つと胆経絡、胃経絡、膀胱経絡の3つが滞ります。
これらの鍼灸ツボにご自分で温灸しても効果が期待できます。
難しいのは、内面にある3つの鍼灸の陰経絡はお互い綱引きをしているので、1つだけを使ったほうがよい点です。この診断がとても難しい、わかりにくい時はメインの1本の経絡だけでなく,他の経絡にも影響を及ぼす、クロスオーバーするツボを使うことです。三陰交,太衝、照海など。
股関節のエクササイズ①痛み改善
股関節周囲は成人以降は血液循環がなくなります、つまり回復が難しい,ということです。だから関節までリンパ液を振動で導いて、循環を良くする、ということが必要になります。
おススメは股関節ユラユラ体操です。やってみると運動の後は股関節が暖かくなるのが分かります。①つま先立ちで片手を壁に当て、上半身を左右に振る、20回くらい。
②壁に寄りかかって、つま先立ちした足をつま先を床につけたまま、アップ&ダウン、20回くらい。
これを2-3セット繰り返す(中野ジェームズ修一さん著、すごい股関節、より引用)
仕事中などでどうしても立てない時は、貧乏ゆすりで代用してください。でも可能な限り立位のほうがよい。
股関節のエクササイズ②動き改善
股関節のエクササイズの大切だが難しい点は、股関節内面にある内転筋を緩めることにあります。この股関節内転筋は猿にはなく、人が立位2足歩行を始めて発達させた、と言われています。それほど2足歩行に重要です。そしてこのラインには鍼灸経絡で最も重要な陰経絡が3本とも通っています。
私も若いころにテニスや登山にこり、無茶をしたせいで股関節が悪いので、トレーニングジムのエクササイズやヨガピラティス、骨盤ストレッチなど、様々試してみました。多少柔らかくなったり、筋力がついたこともありましたが、目に見えて良くなったと思ったことはありません。逆に硬くなったことは多々あります。
おススメは市販のストレッチポールやブロックローラーで内転筋を緩めることです。使用方法はよいメーカーなら説明書に書いてあります。