自律神経失調症と首コリ

自律神経失調症の方の共通点

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自律神経失調症の方を診させていただいていると、2つの共通点があります。それは、ストレスを受けておられる事。
精神的なストレス+超多忙などの肉体的なストレス。これは辛いです。この点は皆様自覚されています。
 
でも、もう一つの共通点は自覚されてない方もかなり多いです。それは、首と頭のつなぎ目、上部頸椎が歪んでガチガチに凝っているということです。

首を触らしていただいて、私「カチカチに硬いですね、痛いとか辛いとかないですか?」

患者さん「全く、なんともないです、何も感じません」
私「先ほどの首が痛くて回らない人の、倍ぐらい硬いですよ」

なぜ首が凝ると自律神経が失調するのでしょうか。

なぜ、首の上部、上部頸椎が固くなると自律神経失調症になるか、それは上部頸椎からたくさん自律神経が出てくるからです。
 
迷走神経という副交感神経は頭から首の上部に出てきます。そして交感神経は頸椎全体から出てきます。
上部頸椎は自律神経(交感神経、副交感神経)の宝庫なのです。
 
神経は押されたり、周りが固くなると働かなくなります。あたかも水道のホースが圧迫を受けると、水の流れが悪くなるように。
その上、脳脊髄液という頭と脊髄をめぐり、健康維持に必須の液の流れも、上部頸椎で滞留しやすく、

ここが凝って固くなると神経と脳脊髄液の流れが悪くなり、正にダブルパンチ、様々な辛い症状が出てきます。

自律神経を守るために

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上部頸椎が固くならない為、つまり自律神経が正常に働き、自然治癒力が最大にはたらく為にはどうしたら良いのでしょうか。

当たり前のことですが、過度,必要以上のストレスを貯めないこと。

ストレスは体に対するいわばプレッシャー、外からの刺激、人間社会生活を送っているので適当なレベルのストレスは生きていく上で必要です。でも、それが人体の処理能力を超えると負担になってきて、悲鳴を上げるようになり、それが様々な辛い症状として出てきます。
 

自律神経を精神的ストレスから守る法

ストレスには精神的ストレスと肉体的ストレスがありますが、精神的ストレスに対する対処法として、「首を整えると脳が体を治しだす」
の著者で上部頸椎がカイロプラクターの島崎広彦さんは以下の人がストレスに強いとされています。
  1. 自信をある
  2. 夢や目標、信念がある
  3. 使命感がある
  4. いい意味でいいかげん
  5. 健康である
納得!、でも自分には難しいな、と感じられる方には超簡単な呼吸法をおススメします。
これは自律神経失調症の権威、小林弘幸、順天堂大学教授の推奨されている方法。やってみると簡単で効果的です。
 
  1. ゆっくり4つ数えながら息を吸う
  2. 同じくゆっくり8つ数えながら息を吐く
たったこれだけなので誰でも出来ます。
ゆっくり呼吸し、吐く息を長くすることにより自律神経のバランスが整うそうです。

自律神経を守る姿勢、座り方

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日常生活で仕事や家事で忙しい方が首のコリを防ぎ自律神経を守る為に、どうしたら良いのでしょうか。
まず、姿勢が最重要。猫背になると体が前のめりになり、重力で頭が前に落ちようとします。
それを防ごうと、首の筋肉に負担がかり、長時間の負担に耐え切れなくなってカチカチに固まってきます。

猫背対策は自律神経失調症にも大切

つまり猫背姿勢と自律神経失調は結びついているのでは無いでしょうか。猫背を防ぐにはどうしたら良いか、
背骨をまっすぐに伸ばすことにより猫背が防げます。

頭はボーリングの玉と同じ重さが有りますが、猫背だと常に首の筋肉が後ろに引っ張っていなくてはならない為,
疲労困憊して固くなってきます。
 

具体的には、以下のようなものがもともと腰痛防止の体操ですが、姿勢矯正にもすごく良いとおもいます。
しかも簡単。詳しいやり方はネットで〈これだけ体操〉で検索して下さい。
 
  1. 椅子に座るとき、例えばパソコン作業の時に、空の500ccのペットボトルを腰骨、ウエストラインの上あたりに横に入れ、椅子の背もたれで後ろから押されるようにする。自然と良い姿勢が取れます。
  2. 立位で骨盤を前傾、そらす体操をする。東大病院で開発された、「これだけ体操」

鍼灸と自律神経

鍼灸のツボも首には多数存在します。首の前後左右鍼灸のツボだらけ、と言っていいくらいです。
ただ、鍼灸では首局所のツボの反応も大切ですが、首を通る経絡が正常に流れているか、のほうをより重視します。

鍼灸哲学では鍼灸経絡ツボと気持ちがリンクしています。
不安は心包経、恐れは腎経、怒りは肝経、憂うは脾経です。この鍼灸ツボを自己指圧するのも効果的です。