鍼灸ツボ押しで自律神経失調の対策
自律神経失調、ホルモンバランス改善の鍼灸ツボ「照海」
ストレスを受けると脳は自律神経を通じて、副腎という腎臓の上にある臓器にホルモンを出せ、と命令します。アドレナリン、コルチゾールなど。これが出すぎたり長時間出しすぎて枯渇すると、自律神経失調が悪化することもある、と言われています。ここを支配するのが腎経絡の代表的鍼灸ツボ「照海」です。
取り方は足の内くるぶしの下、1.5センチのクリクリした陥凹に取ります。千年灸がおススメ。お灸が無理なら指で押しながら足首を前後に動かしてもよい。腰痛にも効果あり。
不安やドキドキを抑える鍼灸ツボ「内関」
その時、恩師の先生が内関をグーっと抑えると、患者さんが平静になったのを今でも覚えています。内関は心包経、という心臓と心を支配する鍼灸経絡のツボ。
東洋医学,鍼灸、漢方では不安などの心、つまりメンタルと実際に血液を流すポンプである心臓は同じと考えてきました。
厳密には鍼灸経絡には心包経と心経の2つがあり、少しずつ違うのですが。メンタルは心包経です。
不安や胸が苦しいとき反対の手の親指柔らかいところ、で指圧してみてください、目を閉じて心に気持ちを向け、押して気持ちよかったら、効果あるかもしれません。
カッカして興奮しすぎの時の鍼灸のツボ
嫌なことを言われたり、ストレスを強く受けた後は自律神経の中の交感神経が過剰に働いています。こんな時は頭に血が上りすぎています。
まず意識をヘソの下5センチにある丹田という鍼灸ツボに意識を置いて、お腹を大きく上下する腹式呼吸を繰り返してください。そのうちに上に行きすぎていた、気、が下に下がってきます。これで副交感神経が活性化されます。
それでも収まらないときは直接、交感神経を抑えます。百会、という頭のてっぺんにある鍼灸ツボが効果的です。百会の鍼灸ツボの取り方は<家庭で出来る鍼灸ツボ療法>のページ参照。
不眠の時の鍼灸ツボ
失眠というツボが有ります、文字通り眠れないときによく使われるツボです。足のかかとにあるのも納得できます。眠れないときは足が冷えて頭に熱がこもっている、いわば興奮した状態になっているからです。ここを温めることにより、頭に血が上った状態、逆気、と言いますが、を改善できます。
鍼灸ツボの使い方
足の裏は体の中でもとりわけ分厚い箇所なので押してもあまり感じません。だから温灸が良いですが、千年灸などでは熱さを感じない時が有ります。直接灸を使うか千年灸の強力温熱タイプを使った見てください。また湯たんぽやホカロンなどを代用する手もあります。
他に自分で耳たぶを前後左右に引っ張ったり揉んだりする、という方法があります。以前テレビで見たのですが、不眠でお困りの元阪神タイガースの赤星さんが勧められたいろいろな手法の中で耳たぶマッサージが一番効果あった、と言われていました。
胃がもたれる、なんとなく病弱
足のすねの外側にある足の三里、という有名な鍼灸ツボを試してみて下さい。この鍼灸ツボは胃腸病以外にも、古来健康増進に多用されてきました。松尾芭蕉が奥の細道を踏破した時も、このツボのお陰だ、と俳句に読んでいます。
またこの鍼灸ツボは健康長寿のツボとして有名で、お灸博士、原志免太郎先生は
毎日自分で足三里にお灸することにより、百数歳まで生きられました。
女性のストレスには「自宅温灸」がオススメ
男女、どちらがストレスが多いか、統計によると女性のほうが全ての年代で、ストレスが多いそうです。
女性は交際範囲が広い為、交友関係のストレスが多く、また、ホルモンの影響を受けやすい為です。
女性特有のホルモンの乱れによるストレス対策には自宅でする温灸がオススメです
この鍼灸ツボに千年灸を2-3回すえると、昔からホルモンバランスが整うと言われています。お試しあれ。
自律神経と呼吸法
自律神経とは文字通り、意識とは関係なく、自立して働くので自分ではコントロ-ル出来ません。
心臓よ、ドキドキしろ、と命令してもヨガの達人でも無い限り変化はありません。だからこそ車の自動走行のように楽な面もありますが。。。。
でも唯一、呼吸だけは意識が介入出来ます。私たちは無意識に呼吸していますが、自分の意思で早くも遅くも出来ます。
だからこそ呼吸が様々な健康法や瞑想、宗教に利用されてきました。
鍼灸では呼吸は肺経絡と腎経絡が関連します。肺経絡はもちろん呼吸、腎経絡は下腹の丹田、という腹式呼吸の中心と関連するからです。
また、最近脚光を浴びているアメリカ生まれのマインドフルネスでは呼吸を意識しませんが、自分流でやる場合は呼吸を意識する方が時間がかかりません。
私も過去に様々な呼吸法や瞑想法を学んで来ましたが、残念ながら長続きしませんでした。唯一残っているのは吐く息を吸う息の倍にする、というやり方です。
1,2,3,4で吸い、1,2,3,4,5,6,7,8で吐きます。
とても単純、でも単純だからこそ、長続きします。飽きっぽいあなたにお勧めです。
自律神経と姿勢
この場所が固いと血液が届かず、持続的な細菌感染状態になっています。ひどい方は500円硬貨くらいのグリグリがあります。だから、良い姿勢、あごを引くことを心掛けて下さい。
心身の不調の方は皆様,ココ、首の後ろが硬い
肩こり、頭痛、自律神経に効果的なツボ
作り方
咳が止まらない時
咳といえば呼吸器、肺、鍼灸では当然のことながメインです。その鍼灸ツボで使いやすいのが尺沢、というツボ。ツボの場所は肘の手のひら側の曲げ伸ばしするスジの上にあります。肘をまげてできるスジの中で、親指側3分の1のところに取ります。押すとコリコリして気持ち良い鍼灸ツボです。
やり方
ツボの使い方は、千年灸がおススメですが、煙を吸い込まないように気をつけましょう。煙を吸い込むと咳が出る方もあるので、しっかり換気扇を回して顔に煙が来ないようにしましょう。2-3回据えても良い。
千年灸がない時の次善の策として、自己指圧が良いです。他方の指で尺沢を押しながら、ツボを取った肘を曲げ伸ばしすると、気持ち良い刺激が伝わります。曲げ伸ばしを5-6回してみて下さい。特にPC作業が多く、手が疲れている方で咳が出る方には効果的です。