鍼灸院の選び方,鍼灸の歴史
鍼灸の歴史
日本の鍼灸
日本に鍼灸が伝わったのは飛鳥時代よりもっと前で1500年以上の歴史を持ちます。
その後、明治維新を経てーNHKの大河ドラマ、西郷どん、の時代ですがーその後 2つの大戦を経て今日に至っています。
明治政府の富国強兵、近代化策により鍼灸、漢方は、それ以降はズーッとに追いやられてきましたが、近年再び鍼灸は脚光を浴びてきました。
それは西洋医学以外を求める人々のニーズによります。
なぜ鍼灸が復活したのか?
一度は人気を失った鍼灸がなぜ復活したのでしょうか。
それは鍼灸の効果への認識が広がったため、そして現代医学が生活習慣病や慢性病などに対して、思ったほどの効果が発揮できない事がわかり、反面、薬害や医療事故の怖さが公になってきた為です。
そしてもう一つは経済的な理由にもよります。医療費の高騰は世界中で悩みの種、国家経済の赤字の大きな原因になっています。鍼灸は一本の鍼、一握りの艾で万病に対処できる、こんな方法は他にはありません。
南米やアジアの貧しい国にも鍼灸は広まっていて、国民の健康向上に寄与しています。そういった国々に日本の若い鍼灸師が渡って、鍼灸を広めています。私ももう少し若かったら、海外へ渡っているかもしれません。
鍼灸と世界
鍼灸は代替医学の旗手
世界中のあらゆる国々に西洋医学以外の医療、代替医療があります。鍼灸、漢方、アーユルベーダ、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブ療法などです。その中で鍼灸は古い歴史を持ち、最も実践されている代替医療の一つです。
私の尊敬するアメリカの著名な医師、アンドリューワイル博士は世界中の代替医療を研究、体験した方ですが、鍼灸をその歴史や効果などから、代替医学の中でも別格、ととらえています。鍼灸の写真
欧米と鍼灸
ご存知ない方も多いと思いますがアメリカやヨーロッパ、オセアニアで鍼灸は盛んです。
当院にも時々海外の方が鍼灸の受療に来られます。それは旅行者であったり、京都在住の方であったりしますが、皆さま母国で鍼灸を受けてみて、効果を実感された方が多いです。
今、世界で最も鍼灸が盛んな国は、鍼灸の母国、中国を除けば、アメリカ、かもしれません。アメリカで鍼灸師になるには6年制の大学を出て、国家試験をパスし、州の認可を受けねばなりません。
鍼灸を受けようとする人も多く、人口比で言えば日本以上でしょう。保険の未整備なアメリカでは西洋医学にかかるには相当な出費を覚悟せねばなりません。その点、鍼灸は安価です。効果も費用以上にあります。それだけ、鍼灸は社会的に高く評価されているのです。
アメリカに渡った日本人鍼灸師の松本岐子先生はハーバード大学医学部で日本鍼灸の講義をされているほどです。
鍼灸院の選び方
日本鍼灸の問題点
最近鍼灸院がやたら多いのに気づかれた方も多いと思います。
それは鍼灸師養成学校があまりに増えすぎたためです。
私が入学した数十年前は学校が極端に少なく入学するのに大変で、試験に通らず浪人した学生も多かったのですが、今ではほぼ全員入学、学校によっては定員割れです。
鍼灸院を選ぶポイント
学校が増えすぎると粗製乱造、鍼灸師の資質の問題が出てきます。ですから鍼灸院に行かれるときはどんな鍼灸師かチェックされたほうが安心できます。
①一概に病気と言っても治りやすい病気と治りにくい病気があります。起こって間もない病気や無理したら我慢できそうな病気ならそれほど鍼灸院の選び方を気にする必要はありません。免許のある鍼灸師なら、国家試験をパスした時点で一定のレベルをクリアしています。
②ただ、長年の病気で、病院や鍼灸院、整体院などいろんな治療を受けても改善しない方だったら、鍼灸師のキャリア、同じ病気の方の口コミ、同業者の推薦などをチェックされてから来院されたほうが賢明です。
口コミも最近はプロにより売買されていますので、ワンパターンの口コミ、あまりに多い口コミは信ぴょう性のチェックが必要です。